保育園向け
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複数園を展開する保育園(職員70名)における人事制度設計支援の事例です。保育士の処遇改善や初任給の引き上げ、処遇改善加算といった業界特有の制度対応を踏まえながら、保育士のキャリアアップを「見える化」することで、若手の採用力強化と定着・育成を一体的に実現しました。
導入前の課題
複数園・70名規模という組織において、保育士の給与や等級が年齢・勤続年数に基づいて決まる年功的な運用が続いており、若手保育士にとって「何年働けばどのくらい昇給するのか」「どうすれば上のポジションを目指せるのか」という将来像が見えづらい状態にありました。保育業界全体で処遇改善加算や初任給引き上げの動きが進む中、他園・他業界との採用競争力を意識した賃金水準の見直しが急務となっていました。また、園ごとに保育方針や現場のやり方に差があり、評価が保育の質や園の方針と十分に連動していないという課題も抱えていました。
HRCの施策
「若手が採用でき、育ち、辞めずに活躍し続ける園」を目指し、標準6カ月をかけて制度を再構築しました。
採用力を強化する処遇設計と賃金カーブの前倒し
若手保育士の初期の昇給ペースを前倒しする賃金カーブへと見直し、処遇改善加算の活用も踏まえて、採用市場における競争力のある給与水準を実現しました。
役割・職責中心の等級制度設計と格付けの見直し
年齢・勤続年数に基づく格付けから、担っている役割や職責を基準とした等級制度へと転換。園長・主任・リーダー・担任保育士といった役割ごとに求められる水準を明確化し、格付けを見直しました。
園の保育方針と評価の連動によるスタッフの保育技術・心得の共有
評価項目に園の保育方針を反映させ、日々の保育の中で大切にしてほしい姿勢や技術が自然と評価につながる仕組みを構築。複数園に共通する保育の考え方を、評価を通じて浸透させています。
成果・ポイント
若手保育士の将来像が具体的に描けるように
役割・職責に基づく等級制度により、若手保育士が「どのような役割を担えば、どう処遇が変わるのか」を具体的にイメージできるようになり、長期的なキャリア形成への意欲が高まりました。
採用面での訴求力の向上
賃金カーブの前倒しにより、採用募集の場で若手保育士に対する処遇の魅力を具体的に伝えられるようになり、採用活動における説得力が増しています。
複数園に共通する保育の質の底上げ
評価項目と保育方針が連動したことで、園による保育の考え方のばらつきが是正され、法人全体としての保育の質を評価の仕組みを通じて共有できるようになりました。
コンサルティングポイント
1. 処遇改善加算は「制度の後付け」ではなく設計の土台に組み込む
加算への対応を賃金制度と切り離して個別に処理すると、制度全体の整合性が崩れやすくなります。等級制度・賃金カーブの設計段階から加算の要件を組み込むことで、法令対応と魅力的な処遇の両立を無理なく実現できます。
2. 複数園展開では「共通の等級軸」と「園ごとの裁量」の線引きが重要
すべてを本部が一律に決めてしまうと現場の実情に合わなくなり、逆に園ごとの裁量に任せすぎると法人としての公平性が保てません。役割・職責という共通の物差しを法人で統一しつつ、日々の評価運用は各園の実態に即して行える仕組みが、複数園経営における等級制度のポイントです。
3. 保育の「質」を評価に組み込む際は主観に頼らない工夫を
保育技術や心得といった要素は数値化しにくく、評価者の主観に偏りがちです。園の保育方針を具体的な行動レベルの評価項目に落とし込むことで、評価者による解釈のブレを抑え、現場が納得できる評価につなげることができます。
「若手保育士の採用がうまくいかない」「勤続年数だけで処遇が決まってしまっている」という園経営者様へ。処遇改善加算を活かした賃金設計と、保育士が将来を描けるキャリアアップの見える化を支援いたします。ぜひご相談ください。
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- 昇給・賞与検討用資料の作成支援: 経営を圧迫しない適正な配分をアドバイスします。
- 制度メンテナンス・微修正: 運用で見えた課題を随時調整します。
※上記を超える実務作業(評価シートの全面改訂、新たな研修の企画・代行登壇など)が発生する場合は、必ず事前にお見積りをご提示し、ご納得いただいた上での対応となります。
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連載:保育園の人事制度・評価制度改善
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