よくある7つの人事評価エラーを解説!

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よくある7つの人事評価エラーを解説!

人事評価は「人」が行うことになるため、評価する人の主観や先入観によって実際の評価とは異なる不適切な評価を行ってしまうことがあります。またこれは評価者が意図的に行うこともあれば無意識に評価者自身のそのときの気持ちや感情に影響されて行ってしまうこともあります。これを「人事評価エラー」と言います。今回はよくある7つの人事評価エラーについてまとめました。

人事評価エラーとは

人事評価エラーとは、読んで字のごとく、人事評価において実際の評価とは異なる評価を下してしまう誤り(評価誤差ともいう)のことです。
評価を行うのが人である以上、この評価エラーというのは避けては通れない問題ですが、評価エラーによる不公平な評価は従業員の心に不満をもたらし、モチベーションの低下を誘いかねません。
評価者は評価に先だってエラーを理解することで、「自分の判断は公正であるか・評価の目的を達成しているか・従業員は納得できるか」などを意識し、実際に評価にあたることが大切です。

よくある7つの人事評価エラー

1.中心化傾向・極端化傾向

中心化傾向は、当たり障りのない無難な評価をしてしまい全体的に評価にばらつきがなく中心に偏ってしまうことです。評価者自身の自身のなさや被評価者との人間関係への過度な配慮や部下からの反発を避けるための評価者の保身が要因と考えられます。
極端化傾向は中心化傾向の反対に、評価者が中間値の偏りを気にして評価差をつけなければならないという意識が強すぎて極端に差がある評価をしてしまうことです。

2.寛大化傾向・厳格化傾向

寛大化傾向は、評価者が部下からの反発を恐れたり部下に良く思われたいという気持ちが強い場合や部下の仕事をしっかりと観察していなかった場合に起こりがちな現象で、評価が全体的に甘くなってしまうことです。
厳格化傾向は寛大化傾向の反対に、評価を意識しすぎるあまり被評価者に対して不当に厳しい評価に偏ってしまうことです。仕事能力が高い評価者が自分自身を基準として評価するときに起こりがちな現象です。

3.逆算化傾向

逆算化傾向は、昇給・昇格・賞与などの最終的な評価を先に決めてしまい、その評価になるように各項目の評価を後付けで帳尻合わせするように調整することです。

4.ハロー効果

ハロー効果は心理学の世界で使われている用語です。ハロー(halo)は英語で「後光」を意味していて、強い後光がさすと眩しくて光の前にあるものがはっきり見えなくなるということから、評価される人(被評価者)に目立った印象があった場合に、その印象に引きずられて他の面の評価もゆがめられてしまうことを意味します。
例えば「明るく元気な雰囲気でハキハキした話し方をしているから仕事もできるはず」といった感じで、実際の仕事の成果やスキルなどとは関係ないパッと見の印象で高く評価してしまう、これはまさにハロー効果です。

5.論理誤差

論理誤差は、事実を確認せずに評価者が頭の中で「○○だから××だろう」という不確かな独自の理屈で考えたり、いくつかの要素から評価者が自分の都合の良いように解釈したりして評価を決めてしまうことです。
例えば被評価者の学歴や過去の職歴で能力の高低を決めつけたり「彼はビジネス書籍をよく読んでるから業務知識が向上してるはず」と結論づけたりすることなどが考えられます。

6.対比誤差

対比誤差は、評価者が自分自身で持っている能力・スキル・知識などを被評価者と比較して、自分自身が得意で優れている部分については厳しく評価し、自分自身が増えてで劣っている部分については甘く評価することです。
例えば評価者がITリテラシーがとても高い場合、被評価者のITリテラシーが平均的なものであったとしても低い評価をつけてしまう、これはまさに対比誤差です。

7.期末誤差

期末誤差は、評価期間全体を見て評価するのではなく、評価期間後半の強く印象に残った出来事(成功/失敗)が評価全体に影響してしまうことです。
例えば同じ成果でもその発生時期が評価期間の前半か後半かで評価が変わってしまうのは期末誤差で、マイナス面として評価期間の後半だけ頑張ろうとする従業員が発生する恐れもあります。

まとめ

このページでは、人事評価制度によくある7つの人事評価エラーについてお伝えしてきました。

  1. 中心化傾向・極端化傾向
  2. 寛大化傾向・厳格化傾向
  3. 逆算化傾向
  4. ハロー効果
  5. 論理誤差
  6. 対比誤差
  7. 期末評価

人が評価する限りにおいては人事評価エラーは必ず発生するものですが、だからと言って放置すると従業員の不満が大きくなりモチベーション低下を招きますので、人事評価エラーが起こらない仕組みづくりと対策を行うことが重要です。また、どのように対策すれば良いのかわからないときは、人事制度の専門家を活用を検討するのも一つの手だと思います。


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