人材育成の基本手法

OJTとOff-JTとは?【人材育成の基本手法と効果的な組み合わせ方】

【定義】OJT(On-the-Job Training)とは、実際の業務現場で、上司や先輩が部下に実務を通じて知識やスキルを指導する教育手法です。一方、Off-JT(Off-the-Job Training)とは、職場を離れて行う研修やセミナー、eラーニングなどの教育手法です。人材育成においてはこの2つを適切に組み合わせ、さらに自己啓発(SD)を加えた「育成の3本柱」で設計することが基本となります。

「現場任せのOJT」になりがちな中小企業において、計画的かつ効果的に人材を育成するための、両手法の使い分けと連携のポイントを解説します。


OJTとOff-JTの特徴とメリット・デメリット

OJT(職場内訓練)

  • メリット: 実践的なスキルが身につく、個別のレベルに合わせられる、コストがかからない、人間関係が構築できる。
  • デメリット: 指導者の能力にバラつきが出る、体系的な知識が得にくい、業務が忙しいと放置されるリスクがある。

Off-JT(職場外訓練)

  • メリット: 体系的な理論や基礎知識を学べる、業務から離れて集中できる、他部署や他社の人材と交流できる。
  • デメリット: コストと時間がかかる、現場の実務との乖離(学んだことが現場で使えない)が起きやすい。

効果的な組み合わせ方と「現場任せ」からの脱却

1. 育成計画の策定とOJTの「仕組み化」

OJTを「背中を見て覚えろ」で終わらせないために、OJTトレーナーを任命し、育成計画書(OJTシート)を作成させます。「いつまでに、何ができるようになるか」を可視化し、人事部門が進捗を管理します。

2. Off-JTで学び、OJTで実践するサイクルの構築

Off-JTで学んだ知識を、現場に戻ってすぐに実践できる機会をOJTで設けます。上司は、部下がOff-JTで何を学んだかを把握し、それを活かせる業務を割り当てることが重要です。

3. ロミンガーの法則(7:2:1の法則)

人の成長は、7割が「経験(仕事)」、2割が「薫陶(他者からの助言)」、1割が「研修(トレーニング)」で決まると言われます。Off-JT(1割)で基礎を作り、良質なOJT(2割)とチャレンジングな業務経験(7割)を提供することが、成長への最短ルートです。

\「現場任せ」の人材育成から脱却し、計画的な育成システムを構築します/

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