第3回 退職金は将来債務

退職金制度構築

退職金制度が規程に定めてあれば、退職金は将来の企業債務です。
つまり、必ず必要となる人件費コストです。
しかしながら、中小企業では退職金制度に危機感を抱いている経営者様が少ないように感じます。

そもそも中小企業では新卒入社から定年退職を迎える社員があまりいなかったため、退職金の支払いにそこまで困ったことがないことも理由の一つかもしれません。
しかしながら、バブル崩壊から続いた景気後退等の時代背景もあり、段階ジュニア世代を中心に新卒入社組が管理職ポストに定着し、活躍している中小企業は多くあります。

企業としては、40代前半から中盤のプロパー社員が活躍している状況は素晴らしいといえますが、実はここに将来の潜在的リスクが潜んでいるのです。

退職金も勤続年数が長くなければ、その年に退職する人数が多くなければ、企業にかかる負担も大したことはないかもしれませんが、先に述べた段階ジュニア世代が一斉に定年退職となる今から15年後からはそうも言ってはいられなくなります。

賃金制度のみなおしをする際に、将来の年度別退職金必要資金を試算していますが、皆さんの会社でも将来の退職金試算をされていますか?

確定給付も確定拠出も「将来どの程度の退職金を得られるか」といったゴールから設定する点では同じといえるかもしれませんが、最も大きな違いは「将来の退職金に対するリスク」の度合いです。
確定給付は退職金支払いのための資金を会社が用意しなければいけませんが、確定拠出は毎月支給する掛金等は必要となりますが、月々の支払だけで将来の退職金資金の用意が必要なくなります。